犬の緑内障を解説!症状・原因・治療・予防を知る

犬の緑内障を徹底解説!犬の病気を正しく知ろう

犬の緑内障の概要と症状

緑内障(りょくないしょう)は原因および急性か慢性化によって次のように分けられます。5日以上で起こる慢性的な「慢性緑内障」、2日以内でいきなり起こる「急性緑内障」、遺伝による先天性の「原発性緑内障」、他の病気が引き起こす「続発性緑内障」です。

初期症状は結膜が赤くなるのみですが、悪化すると突然目を痛がり始めます。慢性期になると、視覚を失い、時間が経つと眼球が伸び、牛の目のように眼球が大きくなったり(牛眼)、角膜に裏からひびが入ったように見えたりすることがあります。

この段階では、視神経や網膜がダメージを受けて、すでに視覚が低下している状態となります。若ければ若いほど症状の進行は早く強くなります。

進行がさらに進んでしまっている場合は、視野が狭くなり物にぶつかりやすくなる、角膜炎や結膜炎になる、毛細血管が出てくる、眼が痛みまぶたが痙攣する、食欲不振、嘔吐などの症状がでてきます。この状態になってしまうと、視力がかなり低下しているか、最悪の場合には失明している可能性があります。

犬の緑内障の原因

緑内障の一番の原因は、眼房水(がんぼうすい)と呼ばれる液体が、排泄障害により眼球内に過剰にたまり還流悪化を起こすことで、眼球内の圧力が高くなることです。

通常であれば、毛様体(もうようたい)という部分で産生された房水は、眼球の前方(前房)に向かって流れていき、角膜の末端にある隅角(ぐうかく)と呼ばれる部位を経てスポンジ状の組織(線維柱帯やシュレム管)から吸収されます。しかし、何らかの理由でこの流れが悪くなると、行き場を失った房水が眼球内部にたまり、まるで水風船を膨らませるように眼球を内部から押し広げようとします。この状態が「眼圧の上昇」です。

この房水の排泄障害の原因は原発性と続発性とがあり、犬では二次的に隅角が閉塞される続発性が多いといわれています。遺伝だと考えられている原発性では、水の出口である隅角が潰れてしまうことで発症します。また、他の眼疾患に続発して発症することもあります。

犬の緑内障の治療・予防

緑内障と判断された場合には、早急に上昇した眼圧を内科的に減圧する必要があります。発症後72時間以内に眼圧を下げなければ、失明してしまう可能性が急激に高まると考えられています。

発症がわかった場合には速やかに眼科専門医と連絡をとりましょう。視覚に異常が出ている場合は、専門医による手術が必須であるためです。手術の方法は、視覚が残っている場合と、そうでない場合とでは異なります。

視覚の残っている場合は、レーザーで毛様体を焼くことで房水の産生や排出を調節する手術の方法や新たな房水の流出路をつくるバイパス法などがあります。ただし、一度手術を行えば完治するものではなく、繰り返し手術が必要な場合もあります。加えて、手術後も降圧剤の点眼を継続する場合があります。また、あまりに小さな犬種では手術ができないケースもあります。さらに、片目が緑内障になった場合、もう片方も発症する確率が非常に高いため、すぐに正常な目も治療を開始するようにしましょう。

そして不幸にも視覚を失ってしまった場合は、シリコンボール強膜内挿入術、ゲンタマイシン硝子体内注入術、眼球摘出術が適応されることなります。

次に予防方法についてですが、緑内障には具体的な予防方法はありません。しかし、早期発見することで病気の進行を抑えられる場合があります。したがって原発性緑内障を起こしやすい犬種では、定期的な眼の検査を受けることをお勧めします。

また続発性緑内障は、他の眼の病気が要因となりますので、愛犬の眼に異変を感じた場合には、できるだけ早めに動物病院の診察を受けるようにしましょう。

なりやすい犬種(好発犬種)

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